節約にゃんちゅうファミリー

節約生活に励んでいるにゃんちゅうファミリーです。子育てなどの日々の悩みなどを書いています。

【月9万】収入が少なくても、家族が協力すれば生活できる!

今は息子がまだ小さいのもあり、妻は専業主婦で育児をしている為、旦那一人の収入で家族3人を養っています。
収入も決して高くなく、諸々の諸経費を引くと…
月9万円でやりくりしないといけません。
3人分の食費、ガソリン代、日用品、その他生活に必要な物諸々、、、
プラスの月もあればマイナスの月もありますが、それでもなんとかやりくりしています
そこには家族の協力が必須!!!

とはいえ、うちは夫婦揃ってお菓子が大好き(笑)
お酒は全く買いませんが、その分他の家庭よりお菓子を買う量は半端ないです(;^ω^)
わかっていながらもお菓子は削れない(夫婦の小さな幸せなので…)でもそれで良いと思っています。人間ご褒美も大事☆彡
その為に、我が家はどのように工夫して協力して生活しているのかを具体的に更新していきます。買い物や食事、ポイ活など、日々生活の為に行っていることを紹介できればと思います。

 

<ビジネス書>観光学を勉強した話

「無理しない」観光 福井一喜作 初版2022年
読書時間:6時間
オススメ度(5段階評価):2
#観光学#文系#価値の多様性

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「無理しない」観光 価値と多様性の再発見 [ 福井 一喜 ]
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はじめに

観光学について書かれている本を紹介します。「観光」を生業にするための本です。おすすめの観光スポットや旅行グッズなどについて書かれているわけではないです。

ちなみに僕は理系出身で経済などについてはかなり疎いので読むのに苦労しました。地域活性化自治体の財政、サービス業の実情について勉強できました。観光学の専門書を読んだのは初めてなので、解釈を間違えている所があるかもしれません。もしあれば、訂正をお願いします。

概要

僕の産まれは山口県岩国市です。錦帯橋や米軍基地、日本酒などが有名な観光にも力を入れている街です。広島からも近く多くの観光客が来ています。また、日本三景の宮島も近いため「観光業」は比較的身近です。

本書は多くの内容が書かれていますが、僕の心に残った3つのことを紹介していこうと思います。①観光業で格差が広がる②観光で稼ぐことは難しい③観光は暮らしやすい地域を作る

観光業として地域復興を目指すことは想像以上に難しいです。まず観光業はサービス業です。サービス業は在庫を抱えた商品を売るわけではないので、今日売れなかった空室を明日売ることはできません。また、何かのサービスを受けている時は他のサービスを受けることはできません。東京を観光している人が札幌でラーメンを食べることはできないということです。そのため、全国のお客さんを色々なサービス業で取りあうということです。すべてのサービス業がお互いのライバルとなります。

今回取り上げる内容以外に、ホテル予約サイトの必要性、コロナ後の観光業の変化、観光により実際に復興した地域や逆に文化が変化してた地域などについて書かれているので興味がある方は本を読んでみて下さい。

内容

そもそも観光とは

観光は裾野が広く産業発展の可能性に満ちたものです。「観光」は観光業や宿泊業だけから成り立っているわけではありません。観光地に行くために交通機関を使い、現地では食事やお土産を買います。宿では食材や調理設備を提供する会社が出入りしています。ベッドのシーツはクリーニング業者が、客室は清掃会社がきれいにしています。そして、観光をPRするのにIT企業やメディアが関わってきます。「観光」は様々な業種の複合体なのです。

コロナ渦前の日本では訪日外国人の数も増え、東京オリンピックに期待する声もありました。日本は観光大国として国を挙げて政策しています。

観光業で格差は広がる

実は観光業を推進することで格差が広がっているという側面があります。サービスを受ける人(旅行者)と提供する人(従業員)、正規雇用と非正規雇用、大都市と地方都市などで格差が生じています。

まず、旅行者と従業員の間で格差が存在します。高級ホテルを例に出します。高級ホテルに宿泊する人はそれなりのステータスの人で、一回の旅行にそれなりの金額を使います。ではその高級なホテルで働く従業員はそのホテルに泊まることは出来るでしょうか。泊まるは出来るかもしれませんが、気軽泊まることは難しいでしょう。

次にサービス業における正規雇用と非正規雇用の差はどうでしょうか。サービス業は「モノ」という在庫を売る商売ではないため、今日の空室は明日売ることはできません。繁忙期に従業員はたくさん必要ですが、そうでないときには従業員は少ないほうが経営的です。非正規雇用を時間給で雇うことで安い賃金で繁忙期の人手を確保しています。

大都市と地方都市ではどうでしょうか。地方都市の方が観光には有利と考えてしまいますが、実際はそうでもないです。「観光」は宿泊業と観光業だけでは成り立ちません。清掃業、交通業、メディアなど様々な企業が集中している必要があります。企業は仕事量を考えて大都市は地方都市に比べると企業の集中率が高いです。特に、知識を売りにしているIT系の会社やメディア系の会社は大都市に集中する傾向があるようです。そういう観点からも大都市の方が観光には有利になります。

観光で稼ぐことの難しさ

観光とはサービスの集合体です。日本は「モノ消費」から「コト消費」に転換しています。「コト消費」とは体験などのサービス消費を言います。サービスは観光だけでなく、マッサージ、小売店の接客、介護、美術展覧会、コンサートなど幅広い分野があります。大切な事として、同じ消費者があるサービスを受けている時は他のサービスを受けることはできません。ご飯を食べながら、水族館を見て回ることはできません。そのためサービス業全体として、お互いにお客さんの取り合いをしているのです。観光業のライバルはサービス業全体となるわけです。

また、サービス業は良くも悪くも人間にしかできません。AIや機械でシステム化が難しい分野です。AIや機械は導入や研究費こそお金はかかりますが、低コストで利用することが出来ます。サービス業は人間にしかできないからこそ高いコストがかかるのです。

サービス業の大きなリスクが2つあります。それが「今日の空室は明日売れない」、「人間にしかできない仕事だからこそ高コスト」。これらを言い換えると「損失が発生しやすく」、「経営が高コスト体質」となります。これら2つのリスクを回避しようとすると格差が広がっていきます。例えば、非正規雇用を増やすことやサービスの値段を下げることが対策としてあげられますが、従業員、サービスの質に格差が出てきます。

観光は暮らしやすい地域を作る

観光の良くない面ばかりを上げていたので良い面を最後に紹介します。

本書では岩手県の平泉と石川県の和倉温泉が書かれています。どちらの地域も観光業により町が発展し、より住みやすい地域になった良い例として紹介されています。

2011年に世界遺産に登録された平泉。平泉には850年に開山された中尊寺を中心に仏国土を表す建築・庭園および考古学的遺跡群があります。この土地は昔から歴史を活かした景観の街作りが進められていました。市街地は商業化されず、和風景観に統一されるように取り決めがされています。世界遺産への登録運動が拍車をかけ、地域住民みんなで歴史的な街を守るようになっていきました。世界遺産への登録により町の風景が変わってしまうことも多い中、平泉は世界遺産登録により街全体が守られた土地と言えます。

続いて和倉温泉はどうでしょうか。こちらは子育てのしやすい観光地となっているようです。ホテルや旅館の客室係は女性が多く、仕事が早朝から深夜までなることが多いです。そのため、仕事と子育てとの両立が難しく、離職率は高かったようです。そこであるホテルで取られた対策が保育園を併設した母子寮でした。深夜遅くまで預けられるシステムが構築されたのです。この取り組みがきっかけで街全体として子供を夜遅くまで預けられるシステムが浸透していきました。観光を通して街全体が活性化した良い例です。

まとめ

観光業を考えることはかなり難しかったです。地域復興や観光大国などという言葉はニュースでよく聞いていましたが、実際のところは良く分かっていませんでした。「観光」はお客さんとして楽しんだことはありますが、「観光」を作る側のことは考えたことがなかったです。「観光」を作るということは地域復興、経済の流れ、人の流れなど総合的に見ていく必要があります。観光客に楽しんでもらうことは大切ですが、その地域の住人が疲弊してはいけません。観光業が原因で貧富の差が拡大してもダメです。無理をして観光業にシフトするのではなく、今ある文化で今の状況や土地風景を崩さないように観光業に力を入れるのがいいと思いました。この本を読んだことで、ニュースで「観光」を取り上げていると今までとは違った視点で見ることが出来そうです。

もし今回まとめた内容で間違えている箇所があれば、ご指摘お願いします。

<絵本>難しくない!!3歳から学ぶプログラミング

れいといちかとまほうのトンネル さく・かとうしんじ え・くらたちよ
初版:2021年
読書時間:15分
オススメ度(5段階評価):2
#幼児向け#絵本#プログラミング#大人も学べる絵本#子育て#IT教育

はじめに

大人も学べるプログラミング絵本があったので読んでみました。ぼくの子供は現在1歳なので一緒に学べたらいいなと思っています。小学校教育からプログラミングがスタートしています。子供が授業について行けなかった時、手伝うことが出来るのか今から不安があります。そもそもプラグラミンとは一体なんなのか?どんなことを子供が学ぶのか?僕には全く分からなかったのでこの絵本を読んで勉強になりました。

絵本だけ読んでも内容が抽象的で理解するのは難しいです。一解説サイトがあるので一緒に見て下さい。絵本にQRコードがついており、解説と子供への語りかける方法が書かれています。

概要

「れい」と「いちか」の兄弟が冒険へ行く物語です。旅の道中でたくさんの不思議なトンネルに出会います。トンネルに何か入れると何かが出てきます。例えばあるトンネルでは①と書かれたボールを入れると②になって出てきます。②というボールを入れると③になって出てきます。他のトンネルではリンゴの絵を入れると赤色のボールが出てき、バナナの絵をいれると黄色いボールが出てきます。

この不思議なトンネルが意味する物とは何なのでしょうか?なぜこのような不思議な現象が起きるのでしょうか?そして④のボールを入れるとどうなるのでしょうか?ぶどうの絵をいれるとどうなるのでしょうか?

実践編

トンネルが意味するものは「変換装置」です。「入口」に何かを入れると「出口」から何かが出てきます。「変換装置」はある法則に従って「入口」に入れた物を変化させて「出口」から出しています。日常生活でも「変換装置」はあります。自動販売機やリモコンのボタンがわかりやすいですね。自動販売機という「変換装置」ではお金を「入口」に入れると飲み物が「出口」から出てきます。リモコンという「変換装置」ではボタンを押すという「入口」を押すとチャンネルが変わるという「出口」になります。

「変換装置」は数学にもあります。それが関数です。y=3x+1などの関数を中学生の時に習いましたよね。xという「入口」に1を入れると、yという「出口」から4が出てきます。関数ときくと難しいですが、「変換装置」と聞くとわかりやすいです。

まとめ

プログラミングは「変換装置」と「入口」と「出口」から成り立っていることがわかりました。「変換装置」の仕組みを考えると難しいですが、原理は難しくなさそうですね。これなら僕も子供と一緒に勉強できそうです。

2020年から小学校の教育でプラグラミングが必修科目となりました。論理的思考を学ぶことが目的です。世の中のITに伴っての教育現場での取り入れです。僕はプログラミングを学んだことがないので少しずつ子供と学べたらいいなと思っています。

<小説>神様からひと言

<小説>神様からひと言 荻原 浩著 光文社 初版:2005年
読書時間:6時間
オススメ度(5段階評価):5
#会社員#転職#食品関係#長編小説#お客様センター#クレーム対応#退職願#社会人入れ墨
日々の会社生活に疲れている方、上司や先輩にイライラしている方、少しくらい不真面目になりたいと思われている方にオススメです。

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はじめに

今回紹介する本は長編小説ですが、展開が早く一気に読むことが出来ると思います。主人公が「仕事」を通して精神的に成長していく様子がわかりやすく書かれており読みやすいです。2005年に出版された本でインターネットや携帯電話を全ての人が持っているわけではなかった時代。00年代のレトロ感もあり個人的にはかなり気に入った小説です。スマートフォンのない古き良き時代を味わっていただけたら幸いです。

概要

主人公はティンバーウルフの刺青を肩に入れている27歳佐倉涼平。玉川食品という漬物やインスタントラーメンを販売する会社に転職します。前職での経験から販売促進課に配属になりますが、早々に問題を起こし社内のごみ箱お客様相談室に配属になります。相談室というのは名前だけでクレーム対応が主な仕事です。配属先の上司は個性的な方ばかり。カップラーメンの作り方が分からないとういクレームから始まり漬物に虫が入っているなどのクレームなど様々なやり取りを乗り越えて涼平は成長していきます。涼平の無鉄砲さにハラハラしながら、笑いもあるストーリーとなっています。いくつか名言もあるので紹介します

名言

「鍋を出ればなんの優劣もないおでんの具」
仏頂面でパワハラ気味に当たってくる上司も偉そうに会議に出席している役員も会社の外に出てしまえば、ただの人です。他の職場で仕事ができるのは1部の人だけ。みんなおでん鍋の中であがいてるということ。

「サラリーマンってなんですかね。
会社に人質をとられているようなものかなぁ。嫁さんと子供。
だから辞めるに辞められない。」
涼平がお客様相談室に移動になった時、仕事を辞めようと考えました。辞めてしまうと家賃が払えなくて困ることに気づきます。その時上司の篠崎氏からみんな同様に会社に人質に取られていることを教わります。

「出世ってなんですかね。
上にしがみついて、下を蹴落とす。
上司にペコペコ、部神ガミガミ、ネチネチ。
他人に厳しく、自分に甘く。
そういう人間が出世する。」

玉川食品はクレームの根本を解決しなかったり、下請けと悪い関係があり、古い体質がなかなか改善されていない会社です。上層部の状況がおかしい事に気が付き始めた涼平が篠崎氏から言われた言葉です。

内容

この小説は3部構成になっています。
1上司と喧嘩しお客様相談室に島流し
2お客様相談室で日常業務編
3上司篠崎氏大暴れ編(笑いあり)
4会社改革編

まとめ

長編小説ですが、登場人物の性格がよくわかり途中で話が分からなくなることもなかったです。内容も分かりやすく小説をあまり読まない方でも読みやすい内容です。名言が各パートに散りばめられていてとても面白い小説です。

<教養本>素晴らしきサイエンス 感染症時代の新教養「ウイルス」入門

<ビジネス書>素晴らしきサイエンス 感染症時代の新教養「ウイルス」入門
川口 寧著  実務教育出版 初版:2022年
読書時間:3時間
オススメ度(5段階評価):2
#ウイルス学#細菌学#免疫学#微生物学#医学#薬学#獣医学#初心者に優しい#科学

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はじめに

ウイルス全般について学ぶことが出来る本があったので紹介します。理系でない方が読んでも難しくない内容となっています。もし大学などで微生物学を学んでいたら復習になると思います。絵や図が書かれておりカラフルでとても読みやすいです。
僕は薬学部を出たので微生物学は学んだことがあります。目に見えない生物の学問ということもあり苦手意識がありました。この本はざっくりと概要を掴ませてくれる本なので大学時代に読みたかったです。

概要

まず、ウイルスと細菌は異なるということをご存じでしょうか。ウイルスは一般にそれ自身で増えることはありません。ウイルスは何かに感染し、その中で増殖します。細菌は自分自身で増えることが出来ます。ウイルスの例を挙げるとコロナウイルス、インフルエンザウイルスなどです。細菌は大腸菌などです。
そしてウイルスが感染するのは人間を含む動物のみと考えてしまいますが、実は昆虫や植物などにも感染します。
僕達人間が風邪を引く時は大抵の場合ウイルスが原因となります。しかしウイルスには分かっていないことも多く、抗ウイルス薬も多くはありません。ウイルスの研究はまだ始まったばかりで、期待されている分野です。
今回はウイルスの基本的なことについてまとめていきたいと思います。

内容

1章 人類がウイルスを発見するまで
ウイルスを発見されるまでの歴史が書かれています。天然痘やポリオの感染をはじめ様々なウイルスに人類は悩まされてきました。ウイルスが人類に与えた影響は病気だけではありません。バブル経済を誘発したこともありました。17世紀オランダでは「チューリップバブル」というものがありました。綺麗なチューリップが咲く球根で家が買えるような状況でした。この綺麗なチューリップが咲く原因こそウイルスだったと言われているのです。
ウイルスというとワクチンの研究が出てきます。人類初のワクチンは天然痘でした。そしてこれを使用し天然痘は根絶させることに成功しました。微生物学の研究の歴史では日本人が多く出てきます。野口英世北里柴三郎志賀潔などです。

2章 ウイルスの正体に迫る
この章は少し専門的な事が書かれています。一般の方でもわかる内容を記載します。ウイルスは生き物かどうか?答えは生き物ではないです。ウイルスはそれ自身で増えることはありません。他の生物に感染し、その細胞の中で増殖します。ウイルスの大きさはどうでしょうか。100ナノメートル以下の大きさです。大腸菌の大きさが3マイクロメートル(3000ナノメートル)です。ウイルスは一般に細菌よりも小さいです。
他にはウイルスの構造、増殖方法などかなり詳しく書かれています。専門的な知識がない場合は「へぇー、そうなんだ」で流してもらった方がいいかもしれません。大学の授業やテストがあり、流れを掴みたい方にはぜひ読んでもらいたい章です。

 

3章 ウイルスが病気を起こす仕組み
ウイルスは毒を作らずに、人や動植物などの宿主に病気を引き起こします。メカニズムとしては3つあります。1感染細胞を壊す2免疫応答による悪影響3ウイルスが免疫を抑制し、他の細菌やウイルスにかかりやすくする
ウイルスの侵入ルートについても詳しく学べます。母親から赤ちゃんに感染するルートについても解説されています。

4章 ウイルスと生体の激しい攻防
こちらの章は免疫学についてです。かなり専門的なことも書かれているので、分かりにくい所は流してください。
体にウイルスなどの異物が侵入してきた時、どのように体が戦っているのか分かります。発熱、炎症は免疫の1つです。白血球やナチュラルキラー細胞などについて詳しく書かれていますが割愛させていただきます。
ワクチンの種類についても書かれています。生ワクチン、不活化ワクチン、ウイルスベクターワクチンなど様々なワクチンの特徴についてまとめてあります。自分や子供が打つワクチンがどれなのか考えながら読むと面白いと思います。

5章 感染症を起こすウイルスたちの素顔
様々なウイルスが登場します。コロナ、インフルエンザ、エイズ、エボラなど、そしてそれらを媒介する動物や感染経路がわかります。この章がこの本のメインになってくるところかもしれません。インフルエンザの型、治療薬、なぜ毎年新しい型が出来るのか勉強できます。コロナウイルスは昔から存在は知られており、軽い風邪を引き起こすことが知られていました。それがSARS,MERS,COVID-19のような重篤な症状を示し始めたのは最近。現在わかっていることが詳しく書かれています。
この章ではエイズノロなどについても解説されています。また、ウイルスを媒介する蚊やダニの脅威についてもわかりやすく書かれています。

 

6章 動物・植物・最近に感染するウイルス
ウイルスは人間だけに感染するわけではありません。動物や植物、昆虫、細菌にも感染します。犬、猫がかかるウイルスで有名なものに狂犬病があります。日本ではワクチンの接種がすすんでいるのであまりかかっている犬猫はいませんが、海外では狂犬病にかかるものもいるようです。家畜に感染するウイルスもあります。鳥インフルエンザ豚インフルエンザです。植物に感染するウイルスは日本で発見されているものだけでも約700種類いるようです。植物に病気をもたらせるものから、特に何もしないウイルスまで色々いるようです。大腸菌などの細菌に感染するバクテリオファージというものもあります。

 

7章 ウイルスと共に生きる私たち
ウイルスは悪いやつというイメージがありますが、ウイルスの良い面について書かれている章になります。
ウイルスが動物の進化を促している可能性があります。哺乳類の胎盤がそれにあたるようです。大昔にウイルスに感染したことにより遺伝子が書き換えられ胎盤が出来たようです。そして現在コアラはウイルスを取り込んで進化をしている最中のようです。
がん細胞のみに感染するウイルスの作成が注目を浴びており、がん治療の幅を広げることが期待されています。

まとめ

この本を読んでたくさんの発見がありました。進化の過程で役に立ってきたウイルスがいたこと、植物や昆虫に寄生するウイルスが存在すること、免疫について、ウイルスと細菌の違いなど学ぶことが出来ました。
ウイルスとは何か最初から勉強したい人には最適な本です。

<ビジネス書>話すことを選んだ女性たち~60人の社会・性・家・自立・暴力~

 

 

作者名:アナスタシア・ミコバ、ヤン・アルテュス=ベルトラン 翻訳:清水玲奈
初版:2022年
読書時間:5時間
オススメ度(5段階評価):4
#人権#ダイバシティ#女性問題#性教育#社会制度#LGBTQ#性#ジェンダー#セックス#ドキュメンタリー

女性が受けている差別や偏見、宗教的な問題について勉強したい方にオススメです。

はじめに

世界中の女性にインタービューし、それぞれの女性が経験した偏見や差別について綴った本を紹介します。
本書はカラー写真が多く、各章末に興味深い統計データが示されています。

僕は男女共に社会的に平等に扱われるべきという考えを持っています。男だからお金を稼ぐ、女だから家で子育てや家事をするという考えには反対です。男でも女でもお金を稼ぐ必要はあるし、家事や子育てをする必要があると思っています。生物学的に男女が異なっている事は承知しています。外見的、ホルモン的に異なります。性別が違うからといって、出来ないことや優位に立つことは基本的にはないと僕は思います。

概要

性は英語で「sex」と「gender」です。sexは人間の性別としての性、genderは社会的な性です。「sex」の問題は男は男らしく、女は女らしくするべきという考え方などです。性別だけで出来る事を制限することが問題点としてあります。genderの抱える問題は男だから管理職につけるが、女は男の下で働くなどです。仕事の内容に相違はないのに性別だけで役職や仕事内容が決まってくることが問題です。
「sex」と「gender」を意識しながら読むとより理解が深まります。
宗教的偏見、文化的偏見、性教育の必要性、結婚とは、子育て、母としてなど様々なテーマで実体験が語られています。

内容

1章 女であること
フェミニズムという考え方がでてきます。女性は家事をし、子育てをするものだというステレオタイプに悩まされた方の話が聞けます。日本で男女を社会的に区別することは問題とされていますが、世界では女性<男性と考えている地域も多く存在しています。

2章 自分の体を生きる
生理について書かれている章です。日本では小学校で、生理について聞かされる機会はありますが、世界ではそうではない国があるようです。初経で血が出てびっくりするということもあるようです。宗教的に生理期間は男性に会えなくするという地域もあるようです。生物的に男女の成長の違いについて学ぶ場すらなく、大人に変わっていく自分を怖く感じる女性も紹介されています。性教育の大切さを痛感する章になります。

 

3章 性を探求する
女性器切除の現実について語られる章です。女性器切除とはアフリカの一部の国で行われている風習です。
また、性交についても語られる章になります。女性にとって性交は妊娠と直結する問題です。性教育がないことで、性交とは何なのか?性交するとどうなるか知らずに妊娠してしまうことも多々あります。ここでも性教育の大切さが学べます。

4章 母になる
10代前半で出産し、母になった人の話があります。性教育を受けていなかったため、子供はお腹が開いて出てくるものだと思ってたみたいです。学校に通いながら子育てもして大変だった経験が書かれています。
母になったことを後悔する女性、幸せに思っている女性、子供が巣立って自分の価値観を探している女性など母としての話が書かれています。

5章 結婚について
世界で恋愛結婚は当たり前ではありません。親が決める結婚、村が決める結婚もあります。そして、10代前半に無理矢理結婚させられるということもあります。インドなどでは、宗教的階級により結婚できない相手がいたりします。結婚すると相手の家の所有物となる場合もあるようです。世界での結婚というのは自由でないということが分かる章になっています。

6章 暴力に対して声を上げる
殴る蹴る以外の暴力も存在します。精神的な暴力というのもそうですが、ここではレイプについて多く書かれています。夫婦間でもレイプは存在します。合意なき性交です。恋愛結婚でない場合などに多く存在するように思いました。トラウマになっている女性も多くいます。暴力が続くことで、相手に屈することが当たり前になり負の連鎖になっていった女性が紹介されています。男女共に暴力とはなんなのか教育を受ける必要性を感じました。

7章 自立すること
教育を受けたことで自立出来た女性の話が印象的です。女性は10代で結婚し教育は受けなくていいという地域で育った女性。たまたま親が学校に行かせてくれて教育を受けることが出来たことで他の女性とは違った生き方ができています。
そしてアイルランドの元大統領の女性の話など、国のトップにたっている女性の話など掲載されています。

 

各章末のコラム
様々なデータやグラフが分かりやすく掲載されています。
女性に産まれたことて制限を受ける国の数、男女平等が進んでいる国、世界の出生率、妊産婦の死亡数、一夫多妻制、性暴力などについて、書かれています。

まとめ

世界には女性にとっては住みにくい地域が残っていることがわかりました。ダイバシティにおいて様々な現実があることを理解することは大切です。無理矢理結婚させられた人、暴力を受けている女性、教育を受けることを制限されている女性、自分の知っている世界が全てではないことを勉強しました。

女性の社会問題に限らず様々な分野で自分が知らないことは多いです。色々な本で現実を理解する所から始めようと思いました。

<ビジネス書>花まる学習会 若い先生のための教えることが楽になる技術

花まる学習会 若い先生のための教えることが楽になる技術 花まる学習会代表 高濱正伸著 実務教育出版 初版2022年
読書時間3時間
オススメ度(5段階評価)3
初等教育以下を提供している全ての人にオススメです。幼稚園、保育園の先生、子供の親が読んでも学びがあります。
#子育て#初等教育#保育園#幼稚園#塾講師#中学受験#聞く力#コミュニケーション

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

花まる学習会 若い先生のための教えることが楽になる技術 [ 高濱 正伸 ]
価格:1650円(税込、送料無料) (2022/5/7時点)

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はじめに

僕は薬剤師です。学校の先生ではありません。小学校の先生になりたかった時代がありました。学生時代は家庭教師で中学高校生を教えていました。今は子育てをする親です。そんなこともあり、「教育」についてはとても興味があります。
今回紹介する本は子供との接し方、自然の中での遊び方、クレーマー親への対応など学べます。学校の先生になって間もない20代の方やこれから先生を目指す学生に向けて書かれた本です。子供を育てる親として読むと先生の苦労、先生へ求めたくなるもの、子供の育て方を学べます。

概要

作者は「自立したメシが食える大人に育てる」ことを目的として花まる学習会という塾を1993年に設立しました。学校で本当に学ばなければならないことは理不尽な世界でも生き抜くことのできる強さです。競走する相手に負けること、いじめられること、争いに巻き込まれること、理不尽な事は社会に出ると沢山あります。それを乗り越えるための力を養う場こそ学校になります。花まる学習会は塾として公立の学校とタッグを組み官民一体型の事業にも取り組んでいます。塾ならではの指導要綱を超えた独自のメソッドを学校に提供しています。

子供たちは教科書からだけでなく、友達との関係、自然との触れ合いなどからもたくさんのことを学びます。そして、年齢によっても考えていること学ぶ内容は異なってきます。そのため、大人は子供成長に合わせて対応方法、教える内容を変える必要があります。

保護者対応は教員であれば避けては通れない道になります。クレーヤーと過した保護者(別名モンスターペアレント)の対応も求められます。彼らモンスターはどうしてそのようになってしまったのか?その心理を理解することで教員としての成長があります。また、子供をより理解するためには家庭環境に目を向ける必要があります。家庭での状況をどのように聞き出すか、どれくらいの頻度で家族と連絡をとるか、声掛けが鍵になります。

内容

子供の特徴を理解する

人間は10歳前後で変態します。10歳までは「赤い箱(幼児期)」、10歳以降は「青い箱(思春期)」です。10歳を境に生き物として性質が全く異なります。

赤い箱の特徴は①落ち着きがない②我慢ができない③集団で伸びる④興味があるものには疲れない⑤喜怒哀楽が自然

子供が持つエネルギーを外に発散させつつスピーディーな授業展開が求められます。声を出させることが有効です。じっとすることが苦手なこの頃は遅い子に合わせるよりやや早めの子に授業は合わせていきます。集団で伸びる性質も重なり上手くいくようです。褒められたら全身で喜び、間違えたら泣くほど哀しい、感情表現が豊かな事はこの時代の特徴と言えます。

青い箱の特徴は①振り返りができる②「面倒くさい」が口癖③親と距離を取ろうとする

赤い箱から青い箱に急に変わる訳では無いです。少しずつできることが増えていきます。
赤い箱の時は計画性がなく、反省することが苦手でした。それが少しずつできるようになり、自分の行動を振り返れます。間違えた問題をやり直すこと、反復練習などもできるようになります。家以外の外の世界に師匠を求めるのもこの時代からです。反抗期が始まり、親以外で師匠を求めます。学校の先生や習い事の先生などが師匠になれることが理想です。

野外体験を楽しむ

野外体験で身に付けたい力はどんな困難な環境でもたくましく生き抜こうとする強い意志力と行動力です。野外活動で得られる経験は教室では学べないことです。この塾での野外体験は知り合いや同じ学年の子が同じグループにならないように振り分けます。そうすることでミニ社会が作られます。社会に出ると自分からコミュニケーションをとり、仲間を作り、居場所を見つけながら生きていかなければなりません。その訓練をしていきます。実体験を積むことで子供は成長していきます。
野外活動に事故や怪我は必ず付いてきます。それをどれだけ減らせるかはインストラクターの腕にかかっています。どれだけ危険をイメージできるか、自然の中での経験や知識、子供への愛情がリスクを減らします。
野外活動の具体的な内容はここでは説明できないくらい膨大で面白い内容となっているので本書を確認ください。

保護者を味方に付ける

「聞く力」の大切さが書れています。まずは相手を知ることから始まります。「自分とは違う他者に対して、どれだけ想像力を働かせられるか」が問われます。その人のバックグラウンドをできるだけ知る必要があります。相手から上手く情報を引き出して声を聞く力が求められます。
次はクレーマーとなってしまった保護者への対応についてです。そうなってしまったのにも必ず背景があります。それを理解することで解決の糸口が見えて子供の成績向上に繋げることもできます。算数が苦手な子の親がクレーマーになり、それを解決した例が本書ではかかれています。

保護者が知りたいことを理解することも大切です。保護者は「うちの子」の様子が知りたいのです。 一般論や授業の様子が知りたいのではなく、自分の子供がどんな感じになっているのかを伝えてもらえると安心します。

今回紹介したこと以外に長い授業も苦痛にならないコツや褒め方、叱り方などが紹介されています。



まとめ

子供は成長の時期により特徴があります。10歳を境に教育法や声掛けの方法を変えると効果的です。自然の中で全然知らない子と過ごす体験することで社会に出る訓練ができることがわかりました。最後に保護者を味方につける方法が書かれていました。保護者は敵ではありません。むしろ保護者の協力がなければ学習効果は高くなりません。

教職は次世代を育てる大切な職業です。学力を伸ばすことは大切ですが、それ以上に「自立して生きていくための力」を教えて頂けるといいなと思いました。集団生活を通して、社会の厳しさ、上手く逃げる術、協力して目標を達成していく喜びなどをうちの子供には教えて欲しいです。学力だけであれば、家で身につけることができます。学校でしか学べないことを期待しています。