節約にゃんちゅうファミリー

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<小説>グロースカーブ~感動!社会人1年生が育つOJTの現実

<小説>グロースカーブ~感動!社会人1年生が育つOJTの現実 千名 貴志著
出版:デザインエッグ株式会社 初版:2021年
読書時間:3時間
オススメ度(5段階評価):5
OJT♯新入社員♯就職活動♯ホワイトカラー♯中堅社員♯経営者♯新人教育
これから就職活動する人、社会人1年目の方にオススメです。仕事とはどんなものなのか、学生の時とはどのように違うのか発見出来ると思います。新人に限らず、中堅社員、ベテラン社員が読んでもそれぞれの発見や振り返る点があると思います。

はじめに

この本はOJT新人教育をテーマにした小説です。ビジネス書や新書ではないので、読みやすいです。
ホワイトカラー(所謂スーツを着て働く人)の仕事とはどんなものなのか具体的にイメージ出来ると思います。これから就職する学生に、「職場生活の現実の一端でもよいから知ってほしい」という思いから書かれたものと作者は述べています。
ちなみに僕は社会人1年目の時、働くことに対する具体的なイメージがわかず、つまづいてしまった経験があります。

概要

楓を含め新入社員が色々な壁を乗り越えて成長していく物語です。
新入社員の登場人物は3人
楓 人事部。主人公。内向的で人見知り。
小政 営業部。1年目のムードメーカー。
桂木 営業部。プライド高め!?
楓は自分だけが辛い思いをしてると思っていましたが、他の1年目もそれなりに苦労し乗り越えていることを学びます。お互いの情報を共有し、慰め合い、励まし合うことで成長していきます。
あなたはどの人物のタイプに近く、感情移入しますか?まだ、社会人になっていない方は新入社員を見て、OJTトレーナーやそれ以上の方はそれぞれの立場で読んでみてください。自分ならどうするか考えながら読んでください。

内容

楓はNBLという会社に就職します。そこでは営業部、人事部、経理部などの様々な部署があります。
楓が配属されたのは人事部です。佐々木チーフを頂点としている組織で、直属の指導を受ける先輩は西田です。佐々木の指示で西田は楓のOJTのカリキュラムを作ります。楓の人見知りを無くすことから始まりました。入社数ヶ月からは部署内でのスピーチや会話が少ない先輩との会話、週末のアナウンスなどがありました。OJTは先輩との1対1で行うのではなく、部署全体で行われています。
楓の人見知りが少しずつ改善されて行く様子、目標を持って仕事に臨む様子が上手く表現されています。

次は営業部に配属となった小政。明るくムードメーカーです。1年目の懇親会などでは中心になって話をするタイプです。そんな彼も壁に当たっていました。トレーナーから1日10回以上怒られているというのです。前にも教えたことが出来ていない、指示を聞き間違えている、メモは書いているが、上手く実践出来ていないようです。楓は小政から相談を受けます。辛い思いをしているのは自分だけではないと感じる楓。小政はどのように切り抜けて行くのでしょうか?

同じく営業部に配属となった桂木はどうでしょうか。1年目の懇親会で「社長になる」と豪語しました。学生の頃は生徒会や部活に精を出し、優秀な大学卒業の桂木。そんな彼はある事件を起こします。先輩から引き継いだ既存の取引先に迷惑をかけるのです。10年以上も取引実績があるのに、突然値上げ交渉するのです。取引先は当然怒り、契約を解除したいと言われるのです。その事を報告した桂木は営業部長、専務に怒られるのです。怒られたことに納得のいかない桂木は会社を辞めることを決断するのです。本当に桂木は仕事を辞めてしまうのか?どのように乗り越えてどんな成長を遂げるのか読んで見てください。

この本を読むと新人を育てることがどれほど大変な事か分かると思います。直属の先輩に教えて貰うことは多いですが、部署全体で新人を育てていきます。これだけ時間をかけて育てるのも、期待の表れでもあります。めちゃくちゃ怒られるかもしれませんが、それだけ期待もしています。

まとめ

社会人1年目は学生との違いに戸惑い、仕事とはどんなものか学ぶことになります。先輩から怒られたり、褒められたり、失敗したり、成功したり、日々任されることが増えて責任が増え少しずつ仕事というものが分かっていきます。
僕は社会人として5年目を過ぎました。社会人になる前に、この本を読んで社会人とはどんなものなのか知っておきたかったです。1年目のときは自分だけが先輩に怒られていると思っていましたが、そうでないこともわかってきました。中堅はリーダーに、リーダーはチーフにチーフは取締役にそれぞれ小言を言われています。自分だけが追い詰められていると思わなくても良さそうです。
ちなみにぼくのモットーは緩い感じだけど、曲がらない芯を持っている事です。後輩教育も少しずつ考えないといけない立場に来ています。後輩を潰さないように、後輩に追い抜かれないように、一緒に成長していきたいと思っています。