節約にゃんちゅうファミリー

節約生活に励んでいるにゃんちゅうファミリーです。子育てなどの日々の悩みなどを書いています。

10年後もしも君の隣にいられたら。miNato

話の展開が早くサクサク読んでいける作品です。前半部は胸きゅん展開も多くあります。中盤に入った頃から伏線が散りばめられていき、最後に回収していきます。伏線といっても小説ではよくありそうな内容のため僕的にはあまり驚きませんでした。良くも悪くも最後にどんでん返しの展開はありませんでした。ほっこりできます。高校時代に経験したかった恋愛を疑似体験できて良かったです。

 

この作品の主な登場人物は主人公のすみれ、すみれ母、すみれが好意をよせる相良、すみれの恋のライバル夏美。
すみれは生まれつき心臓の病気を患っており、高校入学前、余命は長くても10年と伝えられます。「恋をする資格も、将来の夢をみる資格もない」と色々諦めるようになります。
すみれ母は良くも悪くも過保護です。高校生のすみれの行動を過剰に制限します。門限は厳しく、友達と遊びに行くのに送り迎えしたり、体育祭に参加する種目を制限したり。すみれの意向を無視し子供扱いしている感じです。すみれも楽しい時などは無理をしてしまい、翌日熱を出すなど自制できない部分があるのが原因とは思いますが。
相良は高校のクラスメートです。高校に上がる前に実はすみれの入院している病院で出会った男の子でした。すみれが病院の購買で買い物をしている時、体調を崩し意識を失いかけた時にたまたま助けてくれたのが相良でした。そんな相良がまさか同じ高校のクラスメイトになるとは。さらに入学早々にある交流キャンプの委員を2人で努めることになるとは。
交流キャンプの委員などを一緒にすることで距離が縮まったすみれをただ黙ったまま見ていなかったのが相良の幼馴染の夏美。夏美はバスケ部のマネージャーで容姿端麗で友達も多く、すみれとは少しタイプが違います。そんな夏美は「相良との恋を応援してほしい。手伝ってほしい」とすみれに言い、友達になります。すみれは中学の時授業中に持病で一度倒れたことがあります。それ以降、友達からの対応はすみれ母のように過保護になる者と距離をおく者とに分かれてしまいました。夏美は病気の事を全くしないのでフラットに付き合ってくれます。

 

 

色々な事をあきらめたり、親の言いなりになっているすみれは相良と夏美と関わることでどのように変っていくのでしょうか。高校生という多感な時期の経験はそれぞれの子を成長させます。登場人物すべてが良い人で、こんな高校生活を送ってみたかったと思いました。僕自身親の言いなりになっていた高校生活。親元を離れた大学生活では親に反抗するようにとにかく学校をサボって遊び倒したことを思い出しました。親に反抗し、自分で考えて行動することで成長できます。今回の登場人物もそれぞれ親に反抗します。その様子も懐かしく思えました。僕の息子もきっと僕に反抗して一皮むける事でしょう。