節約にゃんちゅうファミリー

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ドイツ人が語る ドイツ現代史


 

「ドイツ」という国を皆様はどのくらい知っていますか??僕のイメージでは、サッカー、お城、ソーセージ、ビールなどです。では、都市では何があるかご存知でしょうか??ベルリン、ハンブルク、ケルン、フランクフルト等サッカー好きは意外とでてくるのではないでしょうか。真面目で輸出大国のドイツ。

今回紹介する本はそんなドイツの現代史です。第二次世界大戦後(1945年)から現代にかけてのドイツの躍進を書いた本です。

<文章構成 ドイツ人が語る ドイツ現代史>


挿絵は1枚もなく、文字の羅列です。著者はドイツ人で、それを日本語に翻訳しています。翻訳がおかしくて、読みにくい日本語になっているところは基本的にはありません。
1章から6章まであり、年表順に当時の状況が書かれています。

巻頭について
巻頭では略語が記されています。ドイツやヨーロッパにおける政党や理事会などの聞きなれない略語(CDUやSEDなど)です。略語一覧があることでそれを見ながら読み進めることができます。26個しかないため読み進めて行くうちに慣れていくと思います。

巻末について
巻末には年表と索引がついています。年表にはドイツでの出来事と世界的な出来事が書かれています。特に本文中に首相の行った改革や以前の首相との関係性などが書かれているのでこの年表が非常にありがたいです。

<目次 ドイツ人が語る ドイツ現代史>

 

第一章 新たな出発と復興――1945~58年
第二章 改革と反乱――1958~73年
第三章 脅かされる安全――1973~85年
第四章 転換と固執――1985~99年
第五章 ベルリン共和国への出発―1999~2008年
第六章 グローバル化とその限界――2008~21年

 

<概要 ドイツ人が語る ドイツ現代史>

現在のドイツはGDP第4位。おもな産業は工場、農業、医学などで、輸出業が主です。
ドイツは第二次世界大戦(1945年)で日本、イタリアと共に敗北します。戦後ドイツは西ドイツと東ドイツに分裂します。実はドイツはアメリカ、イギリス、フランス、ソ連で4分割統治されていました。アメリカ、イギリス、フランスは資本主義圏で西側ドイツを、ソ連共産主義圏で東ドイツを治める事となりました。そのため、西ドイツは資本主義、東ドイツ社会主義です。西ドイツと東ドイツの国境には地雷などがあり、簡単には行き来出来ない状態でした。戦前からの首都であったベルリンは東ドイツにあります。ベルリンもアメリカ、イギリス、フランス、ソ連で4分割統治されました。つまり、東ドイツのベルリン内に西ドイツが存在するという状態です。ベルリンの壁は資本主義と共産主義の対立の象徴です。このベルリンの壁は西ドイツと東ドイツの国境に建てられたのではなく、ベルリン内の国境に建てられたのです。1961年から1989年まで実に30年弱も存在していました。

政治、経済、世界史について、ある程度の理解と知識がないと本文を読んでいてもチンプンカンプンになるかもしれません。
共産主義や民主主義の政治の根本を理解しておく必要があります。一党独裁政権のメリットやデメリットなども知っておく必要があります。
1945年から2025年までの80年という歴史の中でも貨幣価値の変動はありました。輸出をメインとしているドイツにとっては、ドル高ユーロ安は喜ばしいことで、逆は痛手なります。 
戦後、アメリカ(資本主義)とソ連共産主義)による冷戦が繰り広げられます。アメリカはヨーロッパ全体をソ連に取られることを恐れ、西ヨーロッパの支援をしてい行きます。逆にソ連は自国と近い東ヨーロッパを支援し、共産主義を拡大していきます。そして、ソ連は領土が広すぎて寒すぎるという特徴があります。自国との緩衝地帯、凍らない港が欲しいのです。

第1~3章は主に第二次世界大戦ナチスドイツの責任とドイツの復興がかかれます。
第4章は東西ドイツの統一。
第5章、第6章は女性で東ドイツ出身のメルケル首相が登場します。IT化やコロナ対策に至る最近20年の内容になります。

本書は基本的に西ドイツ側から見た見解で構築されています。西ドイツはドイツ連邦共和国東ドイツドイツ民主共和国、そして現代のドイツは西ドイツと同じドイツ連邦共和国です。ドイツを統一する際貨幣についても西ドイツの「マルク」になりました。西ドイツが東ドイツを吸収したような形にはなっていますが、そんな単純な事ではありませんでした。詳細は本書で勉強して下さい。

 

<まとめ ドイツ人が語る ドイツ現代史>

政治、経済、世界史についての知識が乏しい自分にとってはかなり難しい本でした。本書を読んだ後、様々な資料を読み込むことで何とか理解を深めることが出来ました。ドイツの現代史を勉強することで様々な知見が身に付いたと思います。今後もこのような難しそうな本もチャレンジしていこうと思いました。